飛躍の源泉

「間」をとりもつ美

明治大学経営学部教授(中小企業研究)
岡田浩一 氏

1976(昭和51)年創立の三洋化学工業株式会社(大阪府大阪市)は、化粧品容器、健康食品容器のデザイン、企画、製造、販売をしている。プラスチック容器の製造といえば、多くの会社があり、競争の激しい業界。そんな中、同社は「感動と快適」「エシカル・コンシャス(環境や社会に配慮した倫理意識)」「悦びと安心」をものづくりの方針として、他社にはない魅力あふれる容器を提供し続けている会社である。

化粧品や健康食品において、中身はもちろん、容器の美しさや可愛らしさなど、直感的なイメージで消費行動に移る消費者は少なくない。消費者の意識に訴えかけるデザイン性などを求められるのが、容器という製品の特質のひとつでもある。「人と人、企業と企業、消費者と製品。すべては間に答えがある」と言う、代表取締役・井上厚弘氏の経営理念のもと、思考力、統合力、提案力のある人材を育成していくことで、誰からも敬愛される企業になることを目指している。

そんな同社の大きな魅力は、何といっても会社全体にあふれるクリエイティビティ(創造性)であり、井上氏のリーダーシップのもと、見ただけで買いたくなってしまう素敵な容器作りを日々追求しているところである。

2016年4月25日

三洋化学工業株式会社 :

大阪府大阪市平野区加美東6-9-7
【三洋化学工業株式会社 HP】

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プロフィール 岡田浩一

1962年新潟県生まれ。
2001年に明治大学経営学部教授に就任。専門分野は中小企業経営論。ロンドン大学ロイヤルホロウェイ客員研究員、日本中小企業学会理事、中小企業IT経営力大賞選考作業部会長、攻めのIT経営中小企業百選選定委員長。主な著書に「中小企業のIT経営論」など。

岡田浩一