きらめき企業

地域とヒトをつなぐカフェ

東京経済大学経営学部准教授
山本 聡 氏

筆者は東京都国分寺市の東京経済大学に勤務している。大学正門から徒歩5分ほど、約120世帯のマンションの1階部分、市民公園に隣接した開放感のあるスペースに「カフェといろいろ“びより”」がある。NPO法人ツナグバヅクリ(鎌田菜穂子代表)が2016年11月に設立したコミュニティ・カフェ。「地域とヒトをつなぐ」ことを目的に、様々な試みがなされている。

そのひとつが日替わり店主。カフェ営業をしてみたい店主を地域から広く募集している。そうした店主は、たとえば毎月の第4火曜日など、自分の都合の良い日に思い思いの料理をお客に提供するのである。現在の日替わり店主は20人近くに上り、ランチなどに提供される料理は多種多様。固定ファンを持つ店主も多い。

また、「びよりbis」と呼ぶワークショップ・スペースがあり、カフェ席も使いながら、創業セミナーや絵画鑑賞、ジャズ、タロットカードなど硬軟様々なイベントが開催され、活況を呈している。わが山本聡ゼミもこのスペースを活用し、地域のファミリー向けに、7月には地域の野菜を材料にしたジャム作り、8月には地域の野菜を材料にしたかき氷作りと野菜の即売会を行い、どちらも多数の方々にご参加いただいた。びよりは地域の人々のネットワークの核であり、地域活性化の要になっている。

2018年10月9日

カフェといろいろ びより :

東京都国分寺市南町1-14-7 プラウド国分寺1階
【カフェといろいろ びより HP】

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山本聡

1978年生まれ。
機械振興協会経済研究所を経て、2012年東京経済大学経営学部専任講師として着任、2015年准教授(担当は中小企業経営論)。金型や部品加工など素形材産業を主な対象としながら、国内外の中小企業の経営体制の変化を解明することが研究テーマ。経営者や技術者向けにレポートを執筆するほか、さまざまなセミナー講師も務める。
【山本聡の研究室】

山本聡