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安藤が7年ぶりの自己新V
「諦めない気持ち」で大逆転

スポーツライター
酒井 政人 氏

パリ五輪の最終トライアルとなった名古屋ウィメンズマラソン。「日本新記録」を目指した日本勢は25㎞を過ぎて海外勢に引き離されるも、安藤友香が終盤にドラマを作った。

「マラソンは何が起こるかわからない。絶対に諦めないという気持ちで走りました」。一時はトップと30秒以上も引き離されたが、36.5㎞で2位に浮上すると、39.3㎞で2023年アジア大会女王のチュンバ(バーレーン)に並ぶ。最後は競り勝ち、日本歴代8位の2時間21分18秒でゴールに飛び込んだ。

パリ五輪の代表は逃したが、「優勝という形で終えられて一歩前に進めました。過去のマラソンは離された後、自分の弱さで諦めてしまった部分があったんです。同じ過ちを繰り返さないように、今日は前だけを見つめて走りました」。

高い目標を掲げてのトレーニングと、安藤のブレない気持ちが、7年ぶりの自己新とマラソン初優勝につながった。

2024年3月25日

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酒井 政人

1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に『箱根駅伝ノート』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。