きらめき企業

多品種少量プレス加工実現へ、
町工場の挑戦

合同会社 FRSコンサルティング
代表社員
古澤 智 氏

神奈川県綾瀬市に拠点・工場を置く有限会社光製作所は1970(昭和45)年の創業以来、下請け金属プレス加工一筋に事業を営んできた。

しかし、2000年に主力量産品の生産が海外移転したことに伴い売り上げが激減。丸山裕司氏が新社長に就任し、特定の顧客頼りの受注体質から脱却し、多品種少量生産の受注をいとわず、積極的に取り込むことで復活を果たした。

国内中小企業が行う金属プレス加工の生産はかつてのような大量生産の受注は減って1ロットあたり1,000個以下が主流とされ、規模のメリットを生むことが難しくなっている。

そこで同社は、外国人を含む女性パートタイマーと熟練工を組み合わせたチーム制を構築。業界でまだ少なかった女性パートタイマーが十分に活躍でき、かつフレキシブルに生産できる環境をつくり出すことで、1ロット1,000個以下の生産でも利益を生む独自のプレス生産方式を確立した。短納期、生産コスト低減、品質向上も実現し、成長分野である環境・エネルギーなどの市場からの製品受注を獲得することができた。

「現状に満足せず、1歩ではなく2歩踏み込んで挑戦する精神」で、未来を切り開いていく。

2020年5月11日

有限会社光製作所 :

神奈川県綾瀬市深谷上8-21-17(第一工場)
【有限会社光製作所 HP】

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プロフィール 古澤 智 氏

1974年生まれ。
株式会社日立製作所、公益財団法人神奈川産業振興センターを経て、経営コンサルタントを主事業とする合同会社FRSコンサルティングを設立。生産性向上のための現場改善などを指導。2011年から東洋大学大学院経営学研究科ビジネス・会計ファイナンス専攻非常勤講師も務める。

古澤智