飛躍の源泉

ママたちが「HAPPYに楽しむ」

神戸国際大学経済学部教授
中村 智彦 氏

愛知県名古屋市に、「名古屋と女性に特化したマーケティング&プランニング」を標榜している会社がある。有限会社ネーマック。広告代理店勤務を経て起業した代表取締役社長の熊谷めぐみ氏は「最近、大企業からの依頼が増えてきました」と話す。従来のマーケティングは、大企業の男性中心の発想が多く、PRも新聞やテレビなどマスコミ主体で行われてきた。しかし、最近、インターネット世代の若年層の間でマスコミ離れが進み、同社の活躍の場も広がっている。

「若いママさんたちも、なんらかの形で社会に参加したい、社会とかかわりたいという人は多い。そうしたママたちの情報発信力をマーケティングに活かしていきたいのです」 そんな熊谷氏の発想を体現しているのが年1回開催される「HAPPY MAMA FESTA」。今年で3回目の開催となり、来年の開催も決まっている。3日間で約10万人の来場者を集めてママと子どもたちのファッションショーなどを開き、年々来場者が増えている。

こうした女性、特にママたちの情報発信力や発想力に多くの企業が注目。ママたちが街を「HAPPYに楽しむ」ことこそ、商品作りにつながるという熊谷氏の発想は旧来の発想の枠を越えて大きな動きになりつつある。

2015年9月7日

有限会社ネーマック :

愛知県名古屋市東区東桜一丁目10-29 パークサイドビル栄7階
【有限会社ネーマック HP】

過去記事一覧

1964年生まれ。
大阪府立産業開発研究所などを経て2007年から神戸国際大学経済学部教授。専門である中小企業論・地域経済論では、現地での調査・研究を重視。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興プロジェクトにも数多く参画している。
【凡才中村教授の憂鬱HP】

中村智彦