きらめき企業

「新型コロナ禍」の社会課題
に向き合い事業を存続

中小企業診断士
プロデューサー
千種 伸彰 氏

展示場や空港などに設置する電飾看板システムを提供する東京都墨田区の株式会社リディアワークス。ファブリック(布地)の電飾パネルが2019年度グッドデザイン賞を受賞し、全国に普及させようと事業計画を立てていた矢先、新型コロナウイルス感染症の拡大で、広告需要が急速に縮小。代表取締役の小林史人氏は「仕事がなくなる」と大きな不安にかられた。東日本大震災の時も広告需要が一気にしぼむというつらい経験をした。当時、市場環境の変化にいち早く着目して社会ニーズを見極め、省エネに役立つガラスフィルムを事業に加えて会社を存続させた。

今回、「新型コロナ禍」に直面し、新しい生活様式に順応した商品やサービスを提供することが急務と考えた小林氏は、抗ウイルス性能を持つフィルムを製造・販売する事業を立ち上げた。宮崎大学に依頼してフィルムの効果を検証し、手すりやドアノブなど不特定多数の人が触るところに貼ることで効果が期待できることを証明。東京駅のコインロッカーや東京東信用金庫江東中央支店で採用された。通常の感染対策に加えて、このフィルムを活用することで安心感が増す。社会課題に向かうことで同社は事業を存続させている。

2020年12月14日

株式会社リディアワークス :

東京都墨田区立川3-6-5 3F
【株式会社リディアワークス HP】

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プロフィール 千草伸彰

1968年生まれ。
テレビ朝日「ニュースステーション」やフジテレビ「ニュースJAPAN」の報道ディレクターとして活躍。多くの経済番組も制作。
現在、中小企業診断士として企業や商店街などの経営相談、支援活動を行うとともに企業向けの動画制作講座の講師も務める。株式会社プラウドコンサルティング代表取締役。一般社団法人板橋中小企業診断士協会代表理事。
【株式会社プラウドコンサルティング HP】

千草伸彰