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"世紀の一戦"ジャパンカップ
女王アーモンドアイが有終の美

スポーツライター
石川 哲也 氏

史上初めて3頭の三冠馬が激突した"世紀の一戦"、11月29日のジャパンカップは、このレースがラストランとなるアーモンドアイが制した。

好スタートを切ったアーモンドアイは、ディープインパクトを父に持つコントレイル、無敗の三冠牝馬デアリングタクトらとともに中盤につけ、逃げ切りを図ろうとする先行馬を猛追。最後の直線、残り約200メートルでライバルたちを抑え先頭に立つと、そのままゴールへ。騎乗したクリストフ・ルメール騎手も「とてもプロフェッショナルだった。彼女は日本で一番強い馬。それを証明できてとてもうれしい」と脱帽する申し分ない走りで、芝G1レース9勝、歴代獲得賞金1位の金字塔を打ち立て、有終の美を飾った。

美しい目の形が名前の由来という名馬。今後は繁殖馬として余生を送る予定で、「女王」の遺伝子を子へ、孫へとつないでいく。

2020年12月28日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。