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内村航平から橋本大輝へ
"栄光の架け橋"はつながった

スポーツライター
酒井 政人 氏

東京五輪の体操男子はロンドン、リオ両五輪で個人総合などの金メダルに輝いた内村航平選手が鉄棒で落下。種目別決勝に進めず、4度目の五輪を終えた。しかし、体操ニッポンの"栄光の架け橋"は32歳のキングから19歳の若きエースにしっかりとつながれた。

個人総合に出場した橋本大輝選手は最初の床運動でトップに立つと、2種目目のあん馬でも首位をキープ。一時は4位まで順位を下げたが、得意の鉄棒で大逆転を演じて頂点に立った。

「夢がかなって、言葉では言い表せないくらい、人生で一番うれしい瞬間でした。でも、ここで涙を流してしまうと現状に満足してしまう。チャンピオンは涙を流さず、前だけを向いていかなければと思っています」

内村から橋本へ"金バトン"が渡り、日本は個人総合で3連覇を達成。18歳の北園丈琉選手も5位と健闘。体操ニッポンの黄金時代はまだ続きそうだ。

2021年8月10日

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酒井 政人

1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に『箱根駅伝ノート』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。