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"鉄人"健在、雨中の大激走
MGCを盛り上げた川内優輝

スポーツライター
石川 哲也 氏

10月15日に行われたマラソンのパリ五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」。通算130回目のマラソンとなる36歳のベテラン、川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が序盤から飛び出す激走でレースを盛り上げた。

優勝候補としてほぼノーマークの川内だったが、強い雨の降る悪条件の下、スタート直後から1キロ3分を切るハイペースで独走。一時は2位との差を40秒以上に広げた。後半はペースが落ち、35キロ付近で集団に吸収されたものの、ここからも集団にくらいつく粘りの走りで2時間9分18秒、4位でゴール。レース後、「私は五輪のためだけに走っているわけではなく、MGCという大会を心から楽しみにして準備をしてきて今の力を出し切れました」とコメントした。

五輪出場権は得られなかったが、市民ランナー出身で今も年間10本以上のフルマラソンを走る"鉄人"健在を大いにアピールするレースとなった。

2023年11月6日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。