飛躍の源泉

地域とつながる自販機

明治大学経営学部教授(中小企業研究)
岡田浩一 氏

1973(昭和48)年設立の株式会社オートスナック(栃木県鹿沼市)は、自動販売機の運営管理会社。自動販売機に、発券機能や広告用ディスプレーを付けて、自動販売機の付加価値を高めるサービス事業を展開している。

主力としているサービスは、広告・共通割引クーポン付きのご当地自動販売機「フリーポン」である。フリーポン自動販売機で飲料品を購入すると、プリンターから特典付きクーポンが発券され、同時にディスプレーには広告動画(音声付き)が映し出されるという仕組みである。

地元商店街などで使えるクーポン券やお得な情報が提供されることで、フリーポン自動販売機で購入しようとする消費者の購買意欲を高めることにつながっている。

そして、フリーポン自動販売機は、地元の商店や企業との結びつきも重要な要素である。地域の産業振興にもつながるツール(道具)としても注目され、栃木県内の道の駅や、公共施設を中心に、設置が広がっており、さらに東京都内への設置も始まっている。

「地域活性化を支える自動販売機の活用と仕組みづくり」「自動販売機で地域への貢献」を目指してサービスの提供と新たなアイデアの創出で地域振興に取り組んでいる会社である。

2017年7月31日

株式会社オートスナック :

栃木県鹿沼市塩山町806-2
【株式会社オートスナック HP】

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プロフィール 岡田浩一

1962年新潟県生まれ。
2001年に明治大学経営学部教授に就任。専門分野は中小企業経営論。ロンドン大学ロイヤルホロウェイ客員研究員、日本中小企業学会理事、中小企業IT経営力大賞選考作業部会長、攻めのIT経営中小企業百選選定委員長。主な著書に「中小企業のIT経営論」など。

岡田浩一